Project Story

ストーリー01:横根川&五箇村川第二排水機場
Story01

豪雨の被害から地域を守る。
その工事もまた、雨との戦いだった。

私たちにさまざまな恩恵をもたらしてくれる自然は、
時に脅威となります。
集中豪雨もそのひとつ。
市内に7つの川が流れる大府市では、
豪雨による氾濫・浸水によって大きな被害を
受けてきた歴史があります。
そんな水害から地域を守るための
排水機場の工事も、
花井組は手がけてきました。
1982年からの横根川排水機場、
そして2008年からの
五箇村川第二排水機場の工事を担当した
3名の社員が当時の様子を振り返ります。

Member

  • K

    1989年入社

  • T

    1968年入社

  • U

    2004年入社

花井組として初の排水機場案件

1982年から開始された横根川排水機場の工事は、花井組として初めてとなる排水機場案件。現場では息巻いていたものの、関係者のなかには異を唱える人もいたとTは言います。
T:
当時実績がなかったため、花井組にはできないのではと疑問視する関係者もいました。悔しかったですね。しかし、だからこそやりたいとも思いました。地域貢献は花井組の伝統ですから。この排水機場が完成すれば、地域の水害を防ぐことができる。外からの厳しい声を受け、一緒に悔しい思いをした当時の勝美社長のためにも、必ず成功させてみせると心に決めて取り組んだのを覚えていますし、実際に完成した排水機場を目にした時の感動は忘れられません。

そのおよそ30年後に五箇村川第二排水機場の案件を受注できたのは、横根川排水機場の実績があったから。もう異を唱える人は誰もいませんでした。しかし、同じ排水機場の案件とはいえ現場によって状況はさまざま。どの現場にも初めての挑戦がありました。

K:
私は五箇村川第二排水機場を担当したのですが、地下の構造物・地上の建物ともに完成し、いよいよ稼働間近というタイミングで待ったがかかりました。耐震偽装のニュースが世間を騒がせたことをきっかけに、耐震基準が変更になったんです。すでに完成していた箇所をすべて見直し、新たな基準を満たすよう耐震補強を施したことを思い出します。

また、古い排水機場を解体し、遊水池の護岸や新たな水門(樋門)を設ける工事を担当したUは、この地域ならではの地形に苦労したと言います。

U:
五箇村川第二排水機場の付近は、いくつもの川が立体交差する県内でも有数の難所。それぞれに高さや川幅が違うため合流させることもできず、工事に際しては立体交差を維持しながら川を一時的に曲げ、水を別のところへ逃がす必要がありました。現場に水が流れ込んではいけないので、気を使いましたね。

工事期間中は常に天候との戦い

各現場、初めての挑戦で苦労をしつつも、やはり河川下流部の現場となるため最も頭を悩ませたのは「雨」だったと3名は口を揃えます。
T:
現場に雨水が溜まってしまいますから、毎晩のように通ってサイフォンの原理で水を逃がしていましたね。4年かけて工事を担当しましたが、ずっと天気との戦いだったと言っても過言ではありません。
K:
私もやはり天気との戦いはありましたね。水関係の仕事は何かと工期が厳しくなりがちです。この現場もそうですが、その約1年前の現場では何日か前から泊まり込み、検査当日の午前中にようやく完了したということもありました。
U:
私も水の怖さを感じました。普段は底が見えるような川にもかかわらず、大雨により現場が水浸しになり、機械が水没。工事がストップするということがあったからです。幸い、人命には影響がありませんでしたが、先輩方のおっしゃるとおり、やはり雨との戦いは避けられませんでした。

愛知県内トップの点数で優良工事表彰を獲得

初めての挑戦。天候との戦い。困難の連続を乗り越え、結果を残してきた花井組。初の排水機場案件となった横根川排水機場が竣工した際は「ほっとした」と顔をほころばせます。
T:
あの頃はまだ工事評点の制度というものがありませんでしたが、私が担当した工事は、期間中に県の職員の方々が何度も視察に訪れるほど注目されてました。竣工した際、当時の農林水産事務所の所長に「所長室に竣工写真を飾る」とおっしゃっていただいたときは、嬉しかったですね。これはプロに頼まなければと思い、地域の写真屋に依頼したのもいい思い出です。

「花井組にはできない」と言われた初の排水機場案件で、お客様のトップが認めるほどの実績を打ち立てたT。困難に屈することなく現場で工夫を重ねるその思いは花井組に脈々と受け継がれ、約30年後に同じ場所で、別のかたちとなって実を結ぶことになります。

K:
2013年度に担当した「たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その7」で、愛知県から優良工事表彰をいただくことができました。その年、年間約250件あった愛知県農林基盤局の工事のなかでトップの点数だったと聞いています。雨が降っても現場が水没してしまわないよう、盛り土をして杭を打つという仮設工事での工夫も含め評価いただけた結果だととらえています。

2016年度に五箇村川第二排水機場が完成して以降、幸いにも市内のその流域で氾濫や浸水は起こっていません。そんな地域の防災インフラを手がけられたことは花井組のひとつの誇り。しかし、現在も地域の防災インフラは十分に整ったとは言えず、脆弱な箇所はたくさん残っています。これからも地域防災の担い手として挑みながら、先頭にたって安全を守ってまいります。

Works

工事履歴一覧

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年度(西暦) 工事名 発注者 工事内容
1982年度 たん水防除事業 横根川地区 横根川排水機場工事その1 愛知県知事 排水機場上下一式  
下部工事:遊水池護岸工、送水管、樋管、樋門本体工、
外構工事等
上部工事:建築工事
1983年度 たん水防除事業 横根川地区 横根川排水機場工事その2 愛知県知事
1984年度 たん水防除事業 横根川地区 横根川排水機場工事その3 愛知県知事
1986年度 たん水防除事業 横根川地区 横根川排水機場工事その5 愛知県半田農地開発事務所
2008年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 樋管工その1 愛知県知多農林水産事務所 樋管工(境川への放流施設)
2008年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 送水管路工その1 愛知県知多農林水産事務所 送水管Φ2200(樋管工へ接続される管路埋設)
2010年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その1 愛知県知多農林水産事務所 排水機場下部工事
2011年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その3 愛知県知多農林水産事務所 排水機場の遊水池護岸工、外構工事
2011年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 上屋建築工事 愛知県知多農林水産事務所 下部工上部の建築工事
2012年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その6 愛知県知多農林水産事務所 旧排水機場解体・延命寺川迂回仮設
2013年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その7 愛知県知多農林水産事務所 横根川樋門本体工・遊水地護岸工・延命寺川護岸工
2014年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その8 愛知県知多農林水産事務所 排水機場の遊水池護岸工、外構工事
2015年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その10 愛知県知多農林水産事務所 排水機場下部工耐震補強工事
2016年度 たん水防除事業 大府五箇村川2期地区 機場工その11 愛知県知多農林水産事務所 排水機場下部工耐震補強工事
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