Project Story

ストーリー03:瀬戸大府東海線
Story03

技術のリレーでつないだ、
全長3kmにわたる地域の大動脈の拡幅工事。

自動車王国といわれ、
自動車保有台数全国1位の愛知県。
そんな日々の交通量を支えている道路の
新設工事や改良工事も、花井組の仕事のひとつ。
なかでもご紹介する県道57号瀬戸大府東海線は、
区間ごとに花井組の技術者たちが担当し、
ひとつの道をつくり上げていった仕事です。
工事において苦労した点や心がけたことなどを、
携わった7名に振り返ってもらいました。

Member

  • N

    1996年入社

  • A

    1995年入社

  • H

    1988年入社

  • O

    1994年入社

  • E

    1993年入社

  • R

    2000年入社

  • D

    2000年入社

道路沿いの工場や店舗との調整【北側区間】

「瀬戸大府東海線」の案件は、もともと片側一車線だった道路を、片側二車線へと拡幅する工事。すでに開通している道路のため、極力交通量を止めずに作業を行う苦労が伴います。大府市と豊明市の市境付近から新幹線手前までの北側区間、約2kmもの工事を担当したNらはこう振り返ります。
N:
道幅を拡げる箇所はまず歩道部分をつくり、そちらへ車道を切り替えながら順番につくっていきました。また、豊明市に近い北側のエリアは工場が多く立地し、トラックなど車の出入りが激しかったので苦労しましたね。工事中も通行を止めるわけにはいかないため、都度、う回路をつくることで対応していきました。

その調整の苦労について当時補佐で入っていたAも、舗装や中央分離帯の工事に携わったHも共感を示します。

A:
私が担当していた箇所は大きな工場が10以上連なっていたので大変でしたね。う回路での対応が難しかったため、休みの日に対応。ちょうど5月だったためゴールデンウィークに集中して工事を行い、なんとか納めることができました。
H:
私も土日しか工事ができない箇所があったため、平日は別の箇所を進めながら、週末に集中的に対応しました。1ヶ月の工程表を持っておよそ30軒の工場をひとつひとつまわって調整を進めていった記憶があります。

また、路床などの基礎部分を担当したOは、1本の道をつくるといっても、特に既設の道路を改良する工事においては、一方向へ向かって順番につくることができない難しさがあると話します。

O:
例えば、地中にガス管などの支障物がある場合は、それを避けて作業する必要があります。同じように支障物を回避するうえで、間を空けて工事しないといけない場所があるため、やれるところから進めていく必要があるんです。ひとつの工事にもかかわらず、材料置き場が離れているなどといった苦労もありましたね。

交差点の移動やVE提案も【南側区間】

一方、新幹線から南側区間、工場は少ないものの、そこにはまた別の難しさがあったと言います。
E:
私は新幹線から南側、惣作(そうさく)の交差点までを担当し、中央分離帯をつくって舗装の仕上げまでを行いました。交差点を別の位置へ移設したことで道路沿いの複数の店舗には大変ご不便をおかけしました。事前にご説明はしていたものの、実際カタチになってみて初めて実感が湧くもの。ご納得いただけるまで説明に上がらせていただきました。
R:
私は地盤改良を担当しました。もともとは道路の東側と西側の両方を改良する予定でしたが、西側に埋設されたガス管の影響で、工事は東側だけに変更されました。改良した東側は盛土まで行いました。その後の西側部分の地盤改良を含めた工事をDさんが担当しています。
D:
新幹線の南側から惣作(そうさく)の交差点までを担当し、地盤改良から路体盛土、最後の舗装工事まで工事を行いました。地域の大動脈である瀬戸大府東海線。北側区間は既に4車線が完成している状況で、拡幅前の工事区間は当然2車線。その道路構造だけでも自然渋滞が発生する中で、一車線を止めての作業。朝夕は300~400mくらい渋滞が発生し、ご迷惑をおかけしながら、その隣で安全に気をつけながら舗装の現場管理を務めました。交差点付近では朝晩の交通量が非常に多いため、夜間対応もありましたね。

さらにDが担当した工事では、受注者側から工事内容の変更を提案する「VE」も実施し、採用されたという。

D:
最初の発注ではトンネル状の構造物を2回に分けてつくることになっていたのですが、上司が発注者に1回でつくる方法をVE(Value Engineering)で提案。コストが下がり、工期も短くなるため採用されました。それらの成果も含め、愛知県から優良工事表彰をいただくことができました。

渋滞が減り通行がスムーズに

7名の声をご紹介してきましたが、すべて同じ時期に工事をしているわけではなく、およそ20年かけて全長3kmを拡幅。完成後は渋滞が解消され、特に刈谷方面には工場が多いため、国道23号からの通過機能を果たす道として活用されているようです。

この工事を振り返ったとき、7名に共通しているのは「地元の人と話す」ことの大切さ。工事の良し悪しは、周囲の方々との関係性で決まると言っても過言ではないからです。工事に入るときによく「花井組さんなら大丈夫ね」と言われる。それは、過去の先輩たちが築きあげてきた信頼に他なりません。

その信頼を築くために必要なのは「まず、自分からあいさつすること」だとAは言います。地元の協力なくして工事は成り立ちません。普段からのあいさつや世間話によって関係性を構築していくことが、より良い工事につながると言えます。

Works

工事履歴一覧

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年度(西暦) 工事名 発注者 工事内容
2006年度 県道瀬戸大府東海線 上水道配水管布設工事 大府市水道事業 上水道配水管布設工
2006年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その1(臨交) 愛知県知多建設事務所 車道築造工、歩道築造工、側溝工
2006年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その2(臨交) 愛知県知多建設事務所 車道築造工、歩道築造工、側溝工
2007年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その1(臨交) 愛知県知多建設事務所 車道築造工、歩道築造工、北転回路工、側溝工、区画線工
2007年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その1(臨交) 愛知県知多建設事務所 土工、小型水路工、道路付属施設工、舗装工
2008年度 道路改良工事その1(臨交) 愛知県知多建設事務所 土工、側溝工、歩車道境界ブロック工、車道舗装工、遮光フェンス工、区画線工、撤去工
2008年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その2(臨交) 愛知県知多建設事務所 土工、小型水路工、道路付属施設工、舗装工
2009年度 道路改良工事 愛知県知多建設事務所 土工、側溝工、歩車道境界ブロック工、排水工、路床改良工、車道舗装工、撤去工
2010年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その3(交付金) 愛知県知多建設事務所 舗装工・排水工・道路付属施設工・安全施設工
2011年度 道路改良工事その1(交付金) 愛知県知多建設事務所 土工、側溝工、歩車道境界ブロック工、路床改良工、車道舗装工、遮光フェンス工、区画線工、撤去工
2013年度 雨水支線930 北崎遠山2工区 公共下水道事業管渠布設工事 大府市下水道課 管渠工(ボックスカルバート)
2013年度 汚水支線201-12 第3工区 公共下水道事業管渠布設工事 大府市下水道課 管渠工・取付管工・推進工
2013年度 汚水支線201-12 第3-2工区 公共下水道事業管渠布設工事 大府市下水道課 推進工
2014年度 主要地方道瀬戸大府東海線道路改良工事(交付金) 愛知県知多建設事務所 車道築造工、歩道築造工、防護柵工、区画線工
2014年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その2(交付金) 愛知県知多建設事務所 車道築造工、歩道築造工、側溝工
2014年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事(交付金) 愛知県知多建設事務所 土工、小型水路工、道路付属施設工、舗装工
2014年度 主要地方道瀬戸大府東海線 道路改良工事その2(交付金)  愛知県知多建設事務所 土工、小型水路工、道路付属施設工、舗装工
2015年度 道路改良工事その3(交付金)  愛知県知多建設事務所 中層混合処理工V=3425㎥、側溝工L=553m
2016年度 道路改良工事(交付金) 愛知県知多建設事務所 路体盛土工、函渠工、擁壁工、舗装工、仮設歩道橋
2017年度 道路改良工事その2(交付金) 愛知県知多建設事務所 地盤改良工、補強土壁工、函渠工
2018年度 道路改良工事その3(交付金) 愛知県知多建設事務所 土工、撤去工、排水工、鋼矢板圧入工
2018年度 道路改良工事その4(交付金) 愛知県知多建設事務所 土工、撤去工、排水工、鋼矢板圧入工
2018年度 道路改良工事(交付金) 愛知県知多建設事務所 盛土工、地盤改良工、補強土壁工
2019年度 道路橋りょう改築工事 愛知県知多建設事務所 舗装工、排水構造物工、防護柵工、縁石工
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